熱傷(火傷)事故はとても多く、ほとんどの人がやけどをした経験があるはずです。現在3人に1人の割合で発生しており、過半数が家の中の事故です。特に9歳までの子供が多くの割合を占めています。子供は身体が小さいので、軽いやけどでも広範囲の場合は深刻です。また高齢化が進む中、高齢者の事故の増加も考えられます

やけどをしてしまったら、皮膚の表面だけでなく皮下深部組織にまで伝わる熱を止め冷却することに限ります。この処置で皮下組織が熱で破壊される進行を抑え、熱感、痛みなどの症状をも緩和できます。

基本的に損傷部位を15分から30分以上流水をかけて冷やします。しかし実際には冷やす時間は短く、また年齢や部位によっては充分な時間をかけて冷やすことができない場合もあります。重症の場合、病院へ搬入されるまで冷やし続けることが必要ですが、現状では非常に困難です。

日焼けについて…英語ではSun Burn。太陽によるやけどのことです。単なる皮膚のトラブルではありません。太陽の熱と紫外線の攻撃を受けて皮膚はひどい炎症を起こします。太陽による損傷は、皮膚が赤くなり、長時間熱を持ち乾燥し、いつまでもヒリヒリと痛みます。

ひどいときは水泡ができ、痛みは激しく、症状が治まる前に皮がむけてしまいます。これは火傷です。日本人は欧米人に比べて肌の色が濃いので日焼けを軽視していますが、治癒した後も皮膚トラブルの要因になりやすいのです。

一般的な応急手当てはやけどと同様です。患部を流水で冷やします。赤みと熱が引くまで、とにかく冷やします。これは皮膚の深部の熱まで下げるためです。

水泡ができたときは、日焼けが真皮にまで達しています。水疱は破かないようにする注意が必要です。ひどい場合は皮膚が上手に再生できず痕が残ります。冷やした後に医者へ行き治療を受ける場合もあります。

現在日本で市販されているほとんどの火傷用の薬品、日焼け肌用の化粧品などは患部を冷やした後に使用するものです。

以上のことから、的確な応急処置を施すものがあれば事故による被害をかなり減らすことが可能です。しかし、日本には、『患部に直接につけて安全に冷やせる製品』という製品がまだありません。

熱傷は患部の大きさ、部位によっては命にかかわる傷害であり、しかも日常の生活の中で誰もが起こす事故です。



健康な皮膚

第一度の火傷
第二度の火傷

第三度の火傷

熱傷の応急処置は、軽症・重症にかかわらず素早く患部を冷やす